データ復旧事例

起動しなくなったリンクステーション(LS-WX2.0TL/R1J)からのデータ復旧（論理障害　高知県高知市　サービス業）

投稿日：2022.01.27 更新日：2022.01.27

メーカー：Buffalo製(内蔵：WesternDigital製)
型番：LS-WX2.0TL/R1J(内蔵：WD10EARX)
構成：1TB×2台構成、RAID0
症状：起動しない
障害：物理障害
費用：99,800円～ (税込み109,780円～)
期間：3日以内

※オプション料金別

お客様より

週末に入居しているテナントビルの電気設備の更新があるの為、社内の電気機器の電源をすべて落として退社しました。そして週明けの出社時にLS-WX2.0TL/R1Jの電源を入れていきました。何度か電源のON/OFFは行ったことがあったので、ちょっと待てば使用できるようになることはわかっていたのですが、30分ほど経過してもアクセスできず、電源ランプが点滅しているだけでした。管理画面へのアクセスもできなかったため、近所の修理業者に見てもらったのですが、ハードディスクが壊れているようで対応できないとのことでした。エクセルやワード、PDF、一太郎のデータがほとんどで、写真もあるかも知れません。データの復旧をお願いします。

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診断の結果

専用機器にて初期診断を行ってみました。2台のハードディスクともに、起動から認識までは正常に行えることが確認できました、制御情報の確認を開始すると、1番のハードディスクから制御情報のエラーが多発し、2番のハードディスクは特に問題はありませんでした。データ領域内の状態の確認を行ってみると、1番のハードディスクは正常でしたが、2番ハードディスクからはデータの読み書きができない不良セクタが見つかってきました。どちらのハードディスクからも異常が見つかりクローン作業が必須な状態となってしまっていたため、物理障害での対応を行うことにしました。

復旧作業にチャレンジです

専用機器を使用して、2台のハードディスクのクローン作業を行いました。1番のハードディスクは制御情報の調整を行ってからの実施です。1番のクローン作業は正常に完了し、2番のクローン作業を若干の不良セクタを検出していましたが、99.999%以上の領域を取得することができました。クローンディスクを使用してRAID構成の解析を行って、RAID0が使用されていたことを確認し、データ領域へのアクセスを行ってみました。データの存在が確認できたため、まずはデータの一時取得を行い、取得したデータに対してランダムに30ファイル程度のオープン確認を行ってみました。オープン確認の結果、選択したファイルすべて正常に開くことができたため、復旧作業成功と判断しました。

復旧作業の結果

一時取得したデータに対してデータリストを作成し、お客様に確認を行っていただきました。お客様から念のためにということで、一部データのオープン確認依頼をいただき、指定ファイルがすべてが正常に開けることをご報告しました。納品用媒体に一時取得したデータのコピーを行って、復旧データとしてお渡ししました。

担当技術者より

要因の特定まではできませんが、ハードディスク自身が正常に認識されることができない状態であることは確認しました。古いリンクステーションなどのNASでは、型番上ではRAID1(ミラーリング)が採用されているように表記されているのも関わらず、実はRAID0(ストライピング)で構成させている機器というのも少なくはありません。RAID0の場合、使用されているハードディスクすべてがそろっていなければ、データへのアクセスを正常に行うことができません。RAIDを構築された機器からのデータ復旧は、専門知識のない業者では全くと言って太刀打ちができるものではありません。小規模なNASからMEGA-RAIDを使用されている大規模サーバーまで対応が可能なクイックマンへまずはご相談ください！