データ復旧事例

岡山市法人事例｜QNAP TS-453Pro 認識しないNASから重要データを特急対応で復旧に成功！

投稿日：2025.10.01 更新日：2025.10.01

メーカー：QNAP(キューナップ)製
型番：TS-453A　1TB×4
症状：アクセス不可、OS起動不可
障害：RAID崩壊
先行納品：即日

※オプション料金別

お客様からのお問合せ内容：突然NASが認識されない

岡山市の教育関連法人様より「社内で利用しているNASにアクセスできなくなり、業務データが一切参照できない」とのご相談をいただきました。保存されていたのは教育資料、成績管理データ、職員間で共有する文書ファイルなど日常業務に欠かせない情報で、業務への影響は大きく、至急の復旧が求められました。利用されていた機器は QNAP TS-453Pro（1TB×4台） で、ローカルでバックアップを取っていたものの、直近1か月分の更新データは保存されておらず、最新の状態を確実に取り戻す必要がありました。お客様のご要望に応じ、機器を神戸三宮ラボまで郵送いただき、特急対応で作業を開始しました。

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診断結果：不良セクタによるRAID崩壊の可能性を確認

到着後すぐにデータ復旧専用機器に4台のHDDを接続して診断を行ったところ、2台に不良セクタが発生していることを確認しました。これによりRAID5の整合性が崩れ、NASとして認識できなくなっていたと判断されます。幸い重度物理障害やヘッド損傷といった分解作業を要する障害は認められず、慎重なクローン作成とRAID再構築によって復旧が可能と判断しました。また、ファイルシステム自体に破損が生じている可能性もあることをお客様へ説明し、秘密保持契約（NDA）を締結のうえで作業方針をご承諾いただきました。

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復旧作業実施：精密クローン作成と仮想RAID再構築

不良セクタが確認された2台のHDDについては、データ復旧専用機器を用いて精密なセクタ単位のクローンディスクを作成しました。この専用機器は単純なディプリケーターのようにただコピーを行うのではなく、エラーが出る領域でリトライや負荷制御を細かく調整することが可能で、経年劣化したHDDでも安全にクローンを作成できます。クローンを含む4台のHDDを用いて仮想RAID5を再構築し、整合性を確認。その後、業務継続に欠かせない最重要データを優先的に抽出し、お客様に速報としてご報告しました。残りのデータはラボにて詳細解析を進め、すべてを復旧する作業を継続しました。

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復旧作業の結果：最重要データの即日復旧と全データ納品

特急プランにより、郵送到着当日に最重要データを復旧し、お客様にご報告することができました。追加作業により全データも無事に回収が完了し、リモート環境でお客様に動作確認を行っていただいた後、外付けHDDに保存して郵送で納品しました。お客様からは「教育現場で必要な資料が当日中に戻り、授業に支障が出なかった」と大変感謝の言葉をいただきました。

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担当技術者より

今回のように複数台のHDDで不良セクタが同時に発生すると、RAIDの整合性が一気に崩れ、システム全体が認識されなくなることがあります。特に教育現場や法人で使用されるNASは稼働時間が長く、HDDの劣化が進みやすい傾向があります。定期的にHDDの健康診断を行い、異音やアクセス遅延が見られた際には早めに交換を行うことが重要です。また、バックアップは最新データが確実に含まれているかを定期的に検証することも業務継続の鍵となります。

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まとめ

岡山市の教育関連法人様における QNAP TS-453Pro（1TB×4台 RAID5） の復旧事例をご紹介しました。2台のHDDに不良セクタが発生しRAID崩壊を引き起こしたケースでしたが、郵送特急対応により最重要データを即日復旧し、残りのデータも数日後に完全復旧を果たすことができました。本事例は、障害発生直後に専門業者へ迅速に依頼いただいたことが、短期間での完全復旧につながった典型例といえます。