データ復旧事例
異音がするProLiantのデータ復旧!カチカチ音の原因とSAS/RAID事例
※この記事は2026年6月に更新しています
社内の基幹システムやファイル共有を担うHP(ヒューレット・パッカード)製サーバー「ProLiant」。 ある日突然、ProLiantの本体から「カチカチ」「カタカタ」「ジー」といった聞いたことのない異音が発生し、共有データにアクセスできなくなってしまった場合、サーバー内部では極めて深刻な事態が進行しています。
この記事では、年間多数のサーバー復旧を手がけるプロのエンジニアが、ProLiantから発生する「異音の種類と原因」、絶対にやってはいけない注意点、そして「異音を伴うSAS HDDのRAID5崩壊からのデータ復旧事例」を徹底解説します。
目次
異音の種類と原因と思われる障害
▼ カチカチ、カタンカタン、カッツン(危険度:極大)
ハードディスク(HDD)の内部でデータを読み書きする「磁気ヘッド」という針のような部品が折れ曲がり、誤作動を起こしている音です。レコードの針が盤面を引っ掻いているのと同じ状態で、重度物理障害に該当します。放置するとデータが完全に削り取られて消滅します。
▼ ジー、ギュイーン、シャー(危険度:大)
HDDの円盤を回転させるモーターやベアリングが焼き付いたり、劣化したりしている音です。正常な回転ができなくなるため、データの読み書きが不可能になります。これも物理障害です。
▼ ピー、ピー(ビープ音 / 危険度:中~大)
HDDそのものの物理音ではなく、サーバーのシステム(マザーボードやSmart Array等のRAIDコントローラー)が異常を検知して発している警告音です。HDDの故障、熱暴走、ファンエラー、メモリ異常など様々な原因が考えられます。
やってはいけない行動
▼ むやみな再起動・通電を繰り返さない
ProLiantなどのエンタープライズ(業務用)サーバーには、一般的なパソコン用HDDよりはるかに高速で回転する「SAS HDD(10,000〜15,000rpmなど)」が搭載されていることが多くあります。 回転数が高い分、部品が破損した状態で通電を続けると、内部のデータ記録面(プラッタ)があっという間に削り取られてしまいます。異音がしたら「1秒でも早く電源を落とす」のが鉄則です。
▼ 自己判断でのリビルド(再構築)やHDDの抜き差しをしない
異音が鳴っているHDDを抜いて新しいHDDを挿し、RAIDのリビルド(再構築)をかけるのは非常に危険です。多くの場合、他のHDDも同時に限界を迎えており、リビルドの過酷な負荷に耐えきれず連鎖的に故障し、RAIDアレイが完全に崩壊してしまいます。
異音発生で起動しないProLiantからデータ復旧した成功事例
・メーカー/型番:HPE ProLiant ML30 Gen10
・構成:1.2TB SAS HDD × 3台(RAID5構成)
・症状:サーバーから「カチカチ」と異音が発生し、全拠点からアクセス不可
・障害レベル:重度物理障害(HDD1台)、物理障害(HDD1台)
・復旧期間:1週間(全国郵送対応)
▼ お客様からのご相談内容
「本社に設置し、拠点間VPNを利用して全国からアクセスしているProLiantから、カチカチと激しい異音が鳴り始め、ネットワークから消えてしまいました。バックアップも正常に取れておらず、全社の業務がストップしています。なんとかデータを助けてほしいです」
▼ 診断結果:高回転SASディスクの2台同時クラッシュ
郵送でお預かりしクリーンルームで診断したところ、RAID5を構成するSAS HDDのうち、1台は磁気ヘッドが激しく破損した「重度物理障害(異音の発生源)」。もう1台は異音はないものの不良セクタが多発する「物理障害」を起こしていました。2台が同時にダウンしたことで、RAIDアレイが崩壊している絶望的な状況でした。
▼ 復旧作業実施
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PC-3000 SASによる不良セクタの限界突破 異音が発生していないもう1台の障害HDDを、世界最高峰のデータ復旧設備「PC-3000 SAS」に接続。通常のパソコンではフリーズしてしまう損傷領域を読み飛ばし、ディスク全体のクローン(複製)を極限まで作成。
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クリーンルーム内での磁気ヘッド移植手術 異音の発生源であるHDDをクリーンブース内で開封。顕微鏡下で、適合する希少なドナーHDDから極小の磁気ヘッドを移植する超精密作業を実施。
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RAID5の仮想再構築とデータ抽出 応急処置を施したHDDからのイメージデータと、他のHDDデータを結合。HP製ProLiant特有のRAIDアルゴリズム(ブロックサイズやパリティの順番)をバイナリレベルで解析・結合し、仮想環境上でRAID5の再構築に成功しました。
▼ 作業結果
この高度な設備と技術により、異音が発生している高難易度のSASディスクでありながら、ご郵送からわずか1週間で全拠点分の必須データを救出し、ご納品させていただきました。
FAQ
Q. SAS接続のHDDから異音がしていてもデータ復旧は可能ですか?
A. はい、可能です。SAS HDDは構造が複雑で非常に難易度が高いですが、当社ではSAS専用解析機材(PC-3000 SAS)を完備しており、他社で断られたSASディスクからの復旧実績も多数ございます。
Q. RAID5で複数台のHDDが同時に故障してしまいました。データ復旧は可能ですか?
A. はい、可能です。クイックマンでは高度なバイナリ解析技術を用いて、2台以上が同時にダウンし完全に崩壊したRAIDアレイからのデータ抽出・仮想再構築にも多数成功しております。
Q. サーバー内に顧客情報や社外秘のデータが入っています。セキュリティ面は安全ですか?
A. ご安心ください。当社では情報セキュリティマネジメントシステムの国際規格「ISO27001」認証を取得しております。ご要望に応じて秘密保持契約(NDA)の締結も可能です。
Q. 遠方(地方)の企業ですが、サーバー本体ごと郵送する必要がありますか?
A. サーバー本体ごとお送りいただいても、HDDのみを取り外してご郵送いただいても対応可能です。HDDのみをお送りいただく場合は、RAID再構築のため必ず「元のスロット順」がわかるように番号シールなどを貼ってお送りください。
まとめ
ProLiantから異音がしたら「1秒でも早く電源OFF」を! サーバーからの異音は、HDDが物理的に破壊され続けている危険信号です。データの完全消失を防ぐため、自己判断での再起動やリビルドは絶対に避け、まずは全国対応・スピード診断が可能な「データ復旧クイックマン」へご相談ください。
クイックマンでは、ProLiantシリーズのファイルサーバーやデータベースサーバーの復旧において、全国の法人様から多数の成功実績がございます。遠方の企業様向けに安全で迅速な「郵送データ復旧サービス」をご用意しておりますので、サーバーのトラブルでお困りの際は、一刻も早くプロフェッショナルである私たちにご相談ください。
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嶌津 篤勝(しまづ あつかつ) |
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