データ復旧事例

【西神中央】NAS故障でバックアップが取れていない！バッファローLS-QV4.0TL/R5の複合障害から重要データを緊急復旧

投稿日：2025.06.30 更新日：2025.6.30

メーカー：東芝製
型番：LS-QV4.0TL/R5　容量：1TB×4
症状：起動しない
障害：物理障害
期間：4日

西神中央 LinkStation緊急データ復旧案件：お客様より

神戸市西区西神中央エリアにある製造業のお客様から、「NASが故障してアクセスできなくなった」「バックアップも取れておらず、すぐにデータを取り出したい」とのご相談をいただきました。障害機器はBuffalo（バッファロー）製LS-QV4.0TL/R5（1TB×4構成）で、もともとは知人から譲ってもらい、長年使用されていたとのことです。最近HDDの赤ランプが点灯したためご自身でディスクを交換し、RAIDアレイの再構築を試みたものの、再構築が終わらずアクセス不能となり、本体をNaviNavigator2で確認するとE04エラーが表示。メーカーにも問い合わせましたが、ファームウェアの損傷で古いため修理不可、さらに復旧サービスも1週間～10日はかかるとのことで、すぐに持ち込める地元の業者を探して当社にご相談くださいました。

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西神中央 LinkStation緊急データ復旧案件：診断結果

お預かりしたNASを詳しく診断したところ、ファームウェア損傷により本体が正常に起動できず、RAID崩壊が発生している可能性が高い事が考えられます。加えて、交換したばかりのHDDにはほとんどデータが保存されておらず、さらに残った1台のHDDにも不良セクタが発生しているという複合障害の状態でした。RAIDの構成情報も不完全になっており、通常のリビルドや単純なHDD交換だけではデータ復旧が難しい状況でした。

西神中央 LinkStation緊急データ復旧案件：復旧作業実施

今回の復旧作業では、単純なHDDコピーやRAID再構築だけでは対応できない高度な処置が必要でした。まず、交換されたHDDおよび不良セクタが発生しているHDDをそれぞれ別の作業専用機にてクローン作成し、物理障害によるデータ消失リスクを最小限に抑えました。不良セクタを取り除いた精密なクローンディスクを作成する事に成功。その上で、2台の既存HDDと2台のクローンディスクをデータ復旧専用機器に接続し、パリティ情報を解析。ソフトウェア上で仮想的にRAIDを再構築する事に成功しました。RAID上のデータ領域にアプローチし、お客様がご要望されていた最重要データを含め確認できるデータを全て納品用HDDに確保する事が出来ました。このように通常の復旧業者では対応が難しい複合障害でも、高い精度でデータの確保を実現しています。

西神中央 LinkStation緊急データ復旧案件：復旧作業の結果

復旧作業の結果、RAID上の重要データ領域からほぼすべてのファイルを確保することができました。お客様にもご来店いただき、実際に必要な業務データや図面ファイルなどをその場で確認していただきました。重要なファイルが正常に開けることを確認され、大変安心されたご様子で「他社では時間がかかると言われたので、本当にすぐに対応してもらえて助かりました」と感謝の言葉をいただきました。納品用のデータを新しい外付けHDDにコピーしてお渡しし、無事案件終了となりました。

西神中央 LinkStation緊急データ復旧案件：担当技術者より

今回のように長期間使用しているNASでは、複数の障害が同時に発生することがあります。特に古い機種はファームウェアの損傷やHDDの経年劣化が重なるケースも多く、自己流でディスク交換やRAID再構築を繰り返すと、逆にデータが取り出せなくなるリスクが高まります。万一エラーや異常を感じた場合は、無理に操作を続けず、できるだけ早く専門業者にご相談いただくことが安全なデータ保護につながります。また、HDDの交換だけではなく、定期的にNAS本体の交換もしていかなければなりません。