データ復旧事例
【データ復旧事例】姫路市へ緊急出張:QNAP製NASが起動不可、現地でのスピード診断と優先データ抽出で業務停止を回避
兵庫県姫路市の法人様より、「絶対に機器を外に持ち出せない」という厳しい条件下でご依頼いただいた、緊急出張データ復旧の事例をご紹介します。現地へエンジニアが急行し、その場で診断から最重要データの救出までを完遂した緊迫のプロセスです。
ご依頼地域 :兵庫県姫路市
機器種別 :NAS
型番 :QNAP TS-453D
構成 :4TB × 4台
症状 :ファームウェア更新後、起動が完了せずアクセス不能
障害の状態 :HDD1台の軽度物理障害(不良セクタ)およびRAID崩壊
復旧期間 :現地作業:約6時間
お問合せ内容:機器の持ち出し不可、現地での即時復旧を希望される切実なSOS
兵庫県姫路市でサービス業を展開されている法人様より、本社サーバー室で管理しているQNAP製NASがシステムアップデート後に再起動しなくなったとのお電話をいただきました。社内規定およびセキュリティポリシーにより、記憶媒体を社外へ持ち出すことが一切禁止されている環境であるため、郵送や持ち込みでの対応ができないとのことでした。しかし、当日中に参照しなければならない顧客データベースや進行中のプロジェクト資料が含まれており、業務が完全にストップしているため、エンジニアが現地に出向いてその場で復旧作業を行う緊急出張サービスを強く希望されました。。
診断結果:NDA締結と同時進行で行った精密診断と3台の生存確認
弊社のエンジニアが姫路市のお客様オフィスへ到着いたしました。まず最初に、持参した秘密保持契約書(NDA)をご担当者様へ提示し、法務確認および署名手続きを進めていただくと同時に、並行して専用機材による初期診断を開始するという最短フローで着手いたしました。診断の結果、4台のドライブのうち1台には不良セクタが発生していましたが、残る3台のハードディスクは物理的に正常稼働していることが判明し、この3台を用いれば論理的な再構築が可能であると判断いたしました。
復旧作業実施:仮想RAID上でのデータ特定とタイムスタンプの整合性確認
物理的に生存していた3台のハードディスクをデータ復旧専用機器に接続し、その場で仮想的なRAID 5環境を構築いたしました。マウントされたボリューム内を解析し、お客様が指定された最重要フォルダが存在するかを確認したところ、無事に該当データの姿を確認することができました。さらに、各ファイルの最終更新日時をチェックした結果、お客様から事前にお伺いしていた障害発生直前の日時とも完全に一致しており、データの内部構造が破壊されずに残っているという確証を得た上で、抽出作業へと移行いたしました。
復旧作業の結果:臨時システムへのデータ移行と情シス担当者様による動作検証
抽出に成功したデータベースおよび業務データは、お客様の情報システム部門のご担当者様が臨時で構築されていたサーバー環境へと即座に移行いたしました。ご担当者様にてアプリケーションを立ち上げ、実際の業務フローで動作確認を行っていただいたところ、エラーが出ることなく正常に稼働し、データの内容にも欠損や不整合がないことが確認されました。これにより、セキュリティ規定を遵守しつつ、業務停止という最悪の事態を回避し、無事に復旧完了の判断をいただくことができました。
技術者よりアドバイス:セキュリティ要件が高い現場での「出張復旧」の有効性
今回のように、外部への持ち出しが許されない厳格なセキュリティ環境下では、NDAの即時締結と技術作業を並行して行える出張復旧サービスが唯一の解決策となる場合があります。現地対応を成功させるポイントは、今回のお客様のように復旧後のデータを受け入れる環境を事前に情シス部門の方で準備していただくことです。これにより、復旧エンジニアはデータの抽出に専念でき、受け渡し後の動作検証もスムーズに行えるため、復旧までの時間を大幅に短縮することが可能となります。
まとめ:迅速な連携プレーが導いた、現地完結型の復旧成功事例
本事例は、弊社エンジニアの現場対応力に加え、お客様側の迅速な意思決定と情シス担当者様の技術的なサポートが見事に噛み合った成功例です。3台のディスクが生きていたという不幸中の幸いもありましたが、それを瞬時に見抜き、仮想環境でデータの健全性を証明してから納品するという確実な手順を踏めたことが、お客様の安心感に繋がりました。弊社では、どのようなセキュリティ制約がある現場であっても、柔軟な運用と確かな技術でビジネスの継続をサポートいたします。
FAQ
Q1. 契約書(NDA)の確認に時間がかかる場合はどうなりますか?
A1. 基本的には署名をいただいてからのデータ閲覧となりますが、緊急性が極めて高い場合は、機器の物理診断のみを先行して行い、内部データに触れる段階までに契約を完了させるなど柔軟に調整いたします。
Q2. 3台でRAIDが組めたということは、不良セクタのHDDは使わなかったのですか?
A2. はい、RAID 5は1台欠けてもデータを再現できる仕組みがあるため、今回はリスクのある不良ディスクを除外し、正常な3台のみを使って安全かつ高速に仮想構築を行いました。
Q3. 現地で復旧したデータは、どのような形式で納品されますか?
A3. 今回のように社内ネットワークや臨時サーバーへ直接転送することも可能ですし、外付けHDDなどの物理メディアにコピーしてお渡しすることも可能です。
Q4. 情シス担当が不在の場合でも、動作確認までお願いできますか?
A4. 弊社エンジニアはあくまでデータ復旧の専門家であるため、業務アプリの動作保証までは行えませんが、ファイルが開けるかどうかの確認までは可能な限り責任を持って実施いたします。
Q5. 出張対応の場合、夜間や土日の対応も可能ですか?
A5. はい、サーバーのトラブルは時間を問わず発生するため、事前にご相談いただければ夜間や休日を含め、エンジニアのスケジュールを調整して駆けつけます。
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