データ復旧事例

【神戸市中央区・三宮】I-O DATA製NASのデータ復旧事例。アクセス不能となった4TBモデルを専門技術者が緊急復旧に成功

投稿日：2025.12.15 更新日：2025.12.15

ご依頼地域：神戸市中央区（三宮エリア）
機器種別/： NAS
型番/ I-O DATA LANDISK HDL-Z4WQ4D
容量：4TB×4
障害状況： HDDエラーランプ点灯後、アクセス不能
障害の状態：物理損傷とRAIDシステム崩壊の複合障害
期間： 4日間

お問合せ内容：業務停止に繋がるNASへのアクセス断

神戸市中央区、三宮エリアにオフィスを構える法人のお客様より、緊急でNAS（LANDISK）のデータ復旧をご依頼いただきました。

当初、NASに搭載されているHDDのうち1台にエラーランプ（赤ランプ）が表示されていましたが、アクセスはできていたため運用を継続されていました。しかし、ある日突然、NAS全体へアクセスできなくなり、業務が完全に停止してしまったとのことでした。データは全てサーバー内に保管されており、お急ぎでの復旧を強くご希望されていました。

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診断結果：物理損傷が引き起こした重度のRAID崩壊

お預かりしたI-O DATA製 LANDISK（4ベイモデル、RAID 5を想定）を詳細に診断しました。

エラーランプのHDDを取り外し専用機器で診断した結果、まず軽度～中度の物理障害（複数の不良セクタ）が確認されました。このHDDのデータは、読み取り負荷がかかることで急速に状態が悪化する危険性がありました。さらに、物理障害の発生により、NAS側でRAIDシステムの整合性が保てなくなり、RAID情報が完全に崩壊していることも判明しました。総合的に見ると、軽度な物理障害をきっかけに、残りのディスクも損傷するリスクを抱えた重度の論理・RAID障害の複合パターンであり、迅速かつ慎重な作業が求められると判断しました。

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復旧作業実施：エラーディスクのクローンと迅速なRAID再構築

お客様の業務停止時間を最小限に抑えるため、「安全性」と「速度」を両立させた復旧プロセスを、専門知識に基づいて実行しました。

まず、最も物理的な損傷が進んでいたHDD 1台のみを緊急で取り出し、データ復旧専用機器を用いてクローンディスクを作成しました。この際、不良セクタが集中する領域では、専用機器の高度な機能を用いて読み取り方法を最適化し、ディスクへの負荷を極限まで抑えながらデータの吸い出しを優先しました。

次に、NASのRAIDシステムを再構築する作業に移りました。正常に動作していることが確認できた既存のHDD 2台と、作成したクローン 1台（合計3ドライブ）を専用解析ツールにかけ、どのディスクがどこに書き込まれたかを示す「ストライプサイズ」「パリティ情報」などのRAID構成パラメータを特定しました。特定した情報に基づき、データが物理的に存在している状態を仮想環境上で再現。崩壊していたファイルシステム（NTFSやXFSなど）の破損部分を修復し、データ領域へのアクセスを確立することで、迅速な論理復旧と期間の短縮を実現しました。