データ復旧事例

愛媛県松山市エリアデータ復旧事例｜落雷で故障し起動しなくなったSynology DiskStation DS414からデータ復旧に成功

投稿日：2025.11.26 更新日：2025.11.26

メーカー：Synology製
型番：DiskStation DS414
容量：2TB×4台
症状：落雷後にNAS本体は起動するが共有フォルダにアクセスできない
障害：複合障害（NAS本体故障＋RAID論理障害）
期間：10日で全データ納品

お客様より：落雷後にNAS本体が起動するが共有フォルダに繋がらない

愛媛県松山市エリアの食品卸売業様から、NASデータ復旧のご相談をいただきました。社内サーバーとして使用していたSynology DiskStation DS414（2TB×4／RAID5）が、近くで雷が落ちたあとからランプは点くものの、どのパソコンからも共有フォルダが見えなくなったとのことです。販売管理のExcelや請求書、取引先ごとのフォルダなど、業務データのほとんどをこのNASに保存しており、バックアップは一切取っていない状態でした。導入元の事業者に相談したところ「NAS本体が故障している可能性が高く、データは専門業者に頼るしかない」と言われ、口コミでクイックマンを見つけて「急ぎではないが1か月以内に確実に復旧したい」とのご希望で、NAS本体ごと宅配便で神戸三宮ラボへお送りいただきました。

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診断結果：NAS本体の基板故障とRAID情報が読めない論理障害と判断

到着後まずNAS本体の動作を確認したところ、電源ボタンを押しても起動が途中で止まり、管理画面にもアクセスできない状態でした。そのため本体の通電を止め、Synology DS414から4台のHDDを取り外してデータ復旧専用機器に接続し、1台ずつSMART情報や不良セクタの有無を診断しました。結果として、4台とも物理的な異音や不良セクタは確認されず、HDD自体は健康な範囲に収まっていることが分かりました。一方で、NAS本体側の障害によりRAID構成情報や共有フォルダを管理する領域の一部が正常に読み込めない状態で、NASとしてはマウントできない状況でした。本件は「NAS本体の電源・基板故障」と「RAID／ファイルシステム側の論理障害」が重なった複合障害と判断し、HDDを個別に解析してデータを救出する方針としました。

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復旧作業実施：元ディスクでRAID解析を行い仮想RAIDを構築してデータ抽出

物理障害が無いことを確認できたため、まず4台のHDDをそのままデータ復旧専用機器に接続し、RAID解析を行いました。Synology DS414の構成情報をもとに、RAID5の構成情報を特定後、仮想RAIDを構築し、論理的に一台のストレージとして再現します。そのうえでファイルシステムを読み取り専用でマウントし、共有フォルダの中身がどこまで残っているかを確認しました。一部の管理情報に損傷は見られたものの、主要な業務フォルダはツリー構造ごと認識できたため、負荷をかけ過ぎないよう注意しながら、優先度の高い受発注資料や会計関連フォルダから順にデータを抽出していきました。遠方のお客様ということもあり、作業内容や進捗はメールとお電話でこまめにご報告しながら進めています。

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復旧作業結果：約3TBの業務データをお預かりから10日で復旧

仮想RAID上のデータ抽出を進めた結果、総容量約3TB分のデータを取り出すことができました。食品の受発注管理ファイル、得意先ごとの取引履歴、帳票データ、社内で共有している各種テンプレート類など、業務に直結するフォルダはほぼ完全な形で復旧できています。今回は「急ぎではないが確実に」というご要望だったため、先行納品は行わず、すべてのデータの整合性チェックが完了してからまとめて外付けHDDに保存しました。復旧データの一覧を作成し、オンラインミーティングで画面共有しながらお客様に確認いただいたうえで、お預かりから10日目に外付けHDDを愛媛の事務所へ発送しました。到着後に実機で開いていただいたところ、「落雷で全部ダメかと思っていたので本当に安心しました」とのうれしいお声をいただきました。

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担当技術者より：落雷や停電後は無理な再起動を繰り返さず早めのご相談を

今回のように、落雷や瞬間的な停電をきっかけにNAS本体が故障してしまうケースは、愛媛県のような雷の多い地域ではときどきご相談をいただきます。幸い今回はHDD自体は無事で、RAID5の構成情報も大きく壊れていなかったため、NAS本体を通さずにデータ復旧専用機器で仮想RAIDを組み直すことでデータを取り戻すことができました。ただし、何度も電源を入れ直したり、NAS本体を叩いてみたりすると、基板やHDDに二次的なダメージを与えてしまう場合もあります。雷や停電の後に「少しおかしいな」と感じたら、まずは通電を控えたうえでご相談いただくのが安全です。あわせて、UPSの導入やクラウド・外付けHDDへの二重バックアップを検討していただくと、万一の際にも業務を止めずに済む可能性がぐっと高まります。

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まとめ：愛媛県松山市でSynology DS414のNAS本体故障から約3TBのデータ復旧に成功

本事例は、愛媛県松山市エリアの食品卸売業様でお使いのSynology DiskStation DS414（2TB×4／RAID5）が、落雷をきっかけにNAS本体の故障とRAIDの論理障害を起こし、共有フォルダにアクセスできなくなったケースでした。バックアップを取っていない状態で、受発注データや請求書類など業務に欠かせないファイルがすべてNASに集中していたため、業務継続の観点からもデータ復旧が重要なミッションとなりました。HDD4台に物理障害が無かったことから、データ復旧専用機器上でRAID5の構成情報を特定し仮想RAIDを構築、そのうえで約3TB分の業務データを抽出し、お預かりから10日で外付けHDDにて納品することができました。愛媛県で同様に「落雷後にNASに繋がらない」「本体が故障してしまった」とお困りの場合も、一度ご相談いただければ状態に応じた最適な復旧方法をご提案いたします。

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FAQ

Q1. 落雷でNAS本体が故障した場合でも、今回のようにデータ復旧は可能ですか？

A. 今回の愛媛県松山市の事例のように、NAS本体の電源や基板だけが故障し、HDD自体に物理障害が無い場合は、HDDを取り出してデータ復旧専用機器に接続し、RAID構成を再現することでデータを復旧できる可能性が高くなります。ただし、落雷の影響でHDD内部までダメージを受けているケースもあるため、自己診断は禁物で、早めの専門診断をおすすめします。

Q2. Synology DS414のようなRAID5構成で、RAIDが崩れてしまったと言われた場合の復旧率はどのくらいですか？

A. 実際の復旧率は、HDDの物理状態やRAID情報・ファイルシステムの損傷具合によって大きく変わります。今回のSynology DS414では4台のHDDがすべて健康な状態だったため、RAID5の構成情報を特定して仮想RAIDを構築し、ほぼ全ての業務フォルダを取り戻すことができました。逆に複数台のHDDに重度の物理障害がある場合は難易度が大きく上がるため、状況に応じた個別診断が必要です。

Q3. 愛媛県から神戸三宮ラボにNASを送る場合、NAS本体ごと送ったほうが良いのでしょうか？

A. 今回のお客様のように、NAS本体ごとお送りいただいても問題ありません。診断の段階で本体の状態も確認しますが、実際のデータ復旧作業ではHDDを取り出して専用機器に接続して行います。発送がご不安な場合は、事前にメールやお電話で梱包方法をご案内いたしますので、無理にご自身で分解せず、そのままご相談いただくのが安心です。

Q4. バックアップを全く取っていなかったのですが、今後はどのような体制にするのがおすすめですか？

A. 今回のようなNAS本体故障や落雷によるトラブルに備えるには、「別機器へのバックアップ」と「電源まわりの保護」の二本立てがおすすめです。具体的には、別の外付けHDDやクラウドへの定期バックアップを設定しつつ、UPS（無停電電源装置）などで急な停電からNASを守る構成が有効です。規模やご予算に応じて、愛媛県内の事業所向けに最適なバックアップ案もご提案できます。

Q5. 「急ぎではないが1か月以内に確実に復旧してほしい」と依頼した場合、費用や対応はどう変わりますか？

A. 特にお急ぎでない場合は、作業スケジュールに余裕が持てるため、即日対応が必要な案件に比べてお見積りを抑えやすい傾向があります。今回の愛媛県松山市のケースでも、1か月以内という前提でお預かりし、慎重に解析と検証を行ったうえで10日目に全データを納品しました。ご希望の納期や予算感をお知らせいただければ、優先度や作業内容を相談しながら最適なプランをご提案いたします。