データ復旧事例

丹波篠山市｜Synology DS411+IIが認識しない複合障害から特急でデータ復旧に成功

投稿日：2025.08.19 更新日：2025.08.19

メーカー：Synology(シノロジー)製
型番：DS411+II　2TB×4
症状：アクセスできない
障害：複合障害
期間：先行納品3日完全納品5日

丹波篠山市 DS411+II 特急データ復旧事例：お客様より

丹波篠山市の食品加工業様より「NASが突然認識しなくなり、業務が完全に停止してしまった」と緊急のお電話をいただきました。利用されていたのはSynology製DS411+IIで、発売から10年以上経過しているモデル。HDDは2TBを4台搭載しRAID5で運用されていました。保存されていたのは受発注データ、製造記録、経理資料などで、どれも事業を継続するために不可欠な情報でした。お客様は翌日の出荷に必要なデータをどうしても取り出したいとの強い要望があり、特急対応をご依頼いただきました。

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丹波篠山市 DS411+II 特急データ復旧事例：診断結果

持ち込まれたNASからHDDを取外し1本ずつ専用機器で診断したところ、4台中2台に障害が確認されました。1台は不良セクタが多数発生しており、もう1台は軽度ながら磁気ヘッドに動作不良が起こっていました。さらにRAID情報も破損しており、物理障害と論理障害が重なる複合障害の状態でした。このまま通電を続けていた場合、データの損失が広がり復旧率が下がる危険性が非常に高い状況でした。

丹波篠山市 DS411+II 特急データ復旧事例：復旧作業実施

障害ディスクのうち、磁気ヘッドの動作不良が起こっているHDDはクリーンルームでドナーから部品の移殖処置を行った後クローニングを実施。不良セクタが発生しているHDDについてもクローニングを行う事で可能な限り安定した読み出しを行いました。

その後、クローンディスク2台と既存ディスク2台でRAIDのパラメータを解析。ディスク順序やストライプサイズを突き止め、仮想RAIDを再構築しました。

まず特急対応として、最も必要とされていた出荷関連データを優先的に抽出し、翌日に先行納品。その後、残りのデータについてもファイルシステム修復を進め、数日間の作業を経て完全な復旧に至りました。

丹波篠山市 DS411+II 特急データ復旧事例：復旧作業の結果

復総容量約6TBのうち、95％以上のデータ復旧に成功しました。特に出荷に直結する受発注データは先行して納品できたため、お客様は予定通り出荷作業を進めることができました。その他の会計資料や製造記録についても、数日後に全量納品。特急対応によって業務停止期間を最小限に抑えることができました。

丹波篠山市 DS411+II 特急データ復旧事例：担当技術者より

複合障害は難易度が高いため、発生した時点での対応スピードが復旧成否を左右します。今回のように「どうしても必要なデータだけを先行納品し、その後残りを仕上げる」特急プランを選択いただくことで、業務への影響を最小限にできます。NASを長期運用する際は、予防策として定期的なHDD交換や二重化されたバックアップを強く推奨いたします。

丹波篠山市 DS411+II 特急データ復旧事例：まとめ

丹波篠山市で発生した今回の事例は、複数HDDの障害とRAID情報破損が同時に起こる複合障害でしたが、特急対応により重要なデータを翌日に納品することができ、業務停止の影響を最小限に抑えることができました。残りのデータも数日で完全復旧でき、最終的には95％以上のデータが救出されました。トラブル時に慌てず専門業者へ依頼することが何よりの近道です。