データ復旧事例

阿南市外付けHDD復旧事例｜ブーブー”鳴って認識しないELECOM製ポータブルHD ELP-CED010UWHからデータ復旧に成功

投稿日：2025.05.23 更新日：2025.05.23

メーカー：ELECOM製
型番：ELP-CED010UWH　容量：1TB
症状：認識しない
障害：重度物理障害
期間：7日間

※オプション料金別

お客様より

販売会社の営業担当者であるお客様から、「営業先から戻ってノートパソコンに接続しようとしたところ、外付けHDDがまったく認識せず“ブーブー”という低い異音だけが聞こえる」とのご相談をいただきました。ELECOM製のポータブル外付けHDD（ELP-CED010UWH 1TB）は、数多くの重要な見積書や顧客データを収めていたため、近隣のパソコン修理業者へ持ち込まれたものの「症状が重度の物理障害で対応不可」と断られたそうです。お急ぎとのことで、郵送による診断・修理をご依頼いただきました。

データ復旧のご依頼・費用のご確認などお気軽にご相談ください。

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診断の結果

弊社到着後すぐ診断を開始しました。通電後、低い電子音の様なブーブーと言う異音。これはモーターロックや磁気ヘッドがプラッタに吸着している時に発生する異音です。このことから、モーターは回転しようとするものの、ヘッドの引きずり抵抗により回転速度が保てず、“ブーブー”という異音しか発生していませんでした。ヘッドアームの機構部にも障害が発生している可能性もあります。内部メカに負荷がかかっていることから、ヘッド交換およびプラッタ面吸着の除去が必要だと判断しました。

復旧作業にチャレンジです

お客様に障害の状況をお伝えし、正式にご依頼頂く事となりました。データ復旧専用機器を使用し作業を進めていきます。まずクリーンブース環境下でトップカバーを開放し、磁気ヘッドを慎重にプラッタ面から剥離しました。内部プラッタ面に汚れが無い事を確認し、ヘッドをプラッタ面を傷つけないように丁寧に除去した後、正常動産品の同型番同機種用のHDDを手配し、ヘッドアームごと交換しました。

ヘッド交換後、データ復旧専用機器を用いて高精度クローン作成を開始し、旧ヘッドでの読み取り不良セクタを可能な限り補正しながらダンプイメージを収集しました。通常の機器では不良セクタが発生しているデータ領域にアクセスできませんが、この専門機器ならアクセスが可能なのでより多くのデータが回収可能になります。最終的に97%以上のデータを回収る事が出来ました。取得できたデータを解析する事によりデータの復旧が出来ました。

復旧作業の結果

クローン作業およびファイルシステム再構築の結果、全ての見積書、顧客リスト、営業資料が無事に復旧できました。お客様には納品前に復旧ファイルのリストをご確認いただき、「こんな重大なデータが全て戻るとは思わなかった」と大変お喜びいただきました。翌日には代替機器へのデータ移行を完了され、営業活動に支障をきたすことなくご活用いただいております。

技術者より

ポータブル外付けHDDは振動や衝撃に弱く、特にドライブ作動中の落下や強い衝撃はヘッド吸着やプラッタ傷の原因になります。業務データのバックアップは、クラウドやNASなど複数の冗長手段を併用し、運搬時には必ず電源をオフにした状態で取り扱うようおすすめします。また、長期間同じHDDを使い続ける場合は、定期的にヘルスチェックツールでSMART情報を確認し、異常が出たら早めに交換を検討してください。

まとめ

阿南市内で“ブーブー”という異音しか発さず認識しないELECOM製外付けHDDを、クリーンブースでのヘッド剥離・交換からデータ復旧専用機器によるクローン作成、ファイルシステム再構築まで一貫した工程でデータ復旧しました。顧客データを守るためには、万一の障害に備えた多層的なバックアップ対策と、故障発生時には専門技術による迅速かつ丁寧な復旧対応が不可欠です。外付けHDDのトラブルでお困りの際は、ぜひ当社までご相談ください。