データ復旧事例

須磨区データ復旧事例｜ランプも光らず、他社に不可と言われたUSBメモリ型SSDからデータ復旧に成功

投稿日：2025.05.12 更新日：2025.05.12

メーカー：I-O DATA(アイ・オーデータ)製
型番：SSPC-US500K/E　容量：500GB
症状：アクセス不可
障害：物理障害
期間：2週間

須磨区SSDデータ復旧事例　お問合せ内容　

神戸市須磨区のお客様から一本の電話が鳴りました。「アイ・オー・データ製のUSBメモリ型SSDが突然認識しなくなった。他社に相談したが対応は出来ない為、復旧不可とも言われた。業務に使う大切なデータがどうしても必要なんです」。お話を伺うと、問題のSSDは「SSPC-US500K/E 500GB」。USBメモリと同じ形状ながら内部にはSSDと同様のNANDフラッシュを搭載し、高速で多くの業務データを保存されていたとのこと。使用中に突然パソコンからの認識が切れ、その後どの端末でも一切反応しなくなったとのことで、極めて深刻な物理障害の兆候がありました。お客様に対応可能である事をお伝えし、即日お持ち込みいただき、無償診断を実施することとなりました。

データ復旧のご依頼・費用のご確認などお気軽にご相談ください。

データ復旧クイックマンへのお問い合わせはフリーダイヤル０１２０-７７５－２００まで。

神戸SSDデータ復旧事例　診断結果のご案内

専用診断装置に接続したところ、通電はするもののコントローラが全く応答せず、制御不能な状態であることが判明しました。一般的なデータ復旧ソフトやロジックリカバリでは対応できない完全な物理障害です。SSD内部のNANDチップにはデータが残っている可能性が高いものの、通常の方法では読み出し不可能で、高度なチップオフ復旧技術と専用機材が必要な状況でした。

神戸SSDデータ復旧事例　復旧作業

復旧作業は、繊細なチップオフという工程から始まりました。まず、SSD本体を分解し、メイン基板からNANDフラッシュチップを特殊な熱処理を用いて丁寧に取り外します。取り外されたチップは、静電気を避けたクリーンな環境で洗浄・処理され、専用のリーダーに設置。ここで世界最高峰のフラッシュメモリ専用解析装置を使用し、チップのダンプ（内容の読み取り）を行いました。

ダンプされた生データは、数百万ページにおよぶNANDメモリの配列データ。そのままでは意味のないこの情報を、内蔵されていたコントローラの種類、チップのID、読み取り順序、エラー訂正コード（ECC）の形式に基づき、専用のアルゴリズムで逐一解析していきます。

複雑に絡み合ったページマッピングやブロック構造を正確に再現し、ファイルシステムの再構築を目指しました。作業は緻密な手作業と自動処理の組み合わせで進行し、ファイル名やフォルダ構造、日付情報など、可能な限りオリジナルの形に復元されるよう慎重に調整しました。

神戸SSDデータ復旧事例　作業結果

作業開始から約2週間後、復旧データの解析が完了しました。結果は成功。必要とされていた業務書類、設計データ、写真ファイル、PDF資料などを完全なフォルダ構成で復旧し、新たな媒体に保存。お客様にご確認いただいた際、満面の笑みで「もう無理だと思っていた。ここに頼んで本当に良かった」とおっしゃっていただいた瞬間が、私たち技術者にとって何よりの報酬でした。

神戸SSDデータ復旧事例　技術員より

USBメモリ型のSSDは利便性の一方で、内部の基板構造が緻密かつ熱に弱く、物理障害が発生した場合の難易度が非常に高いメディアです。特に今回のような「コントローラが認識されない」症状は、素人判断や市販ソフトでの処置はほぼ不可能です。無理な通電や市販ソフトの使用は、チップ内データの上書きや破損を引き起こすため、初動対応を誤ると二度とデータが戻らないケースもあります。

異常を感じたらすぐに使用を中止し、電源を切ってください。そして、チップオフやダンプ処理ができる専門業者に相談するのが唯一の正解です。

神戸SSDデータ復旧事例　まとめ

今回の事例は、「他社では対応できなかった」「即日での対応が必要だった」「物理障害だった」という三重苦を乗り越えて復旧に成功した、極めて難易度の高い復旧案件でした。須磨や神戸市内で、USB型SSDやNANDメモリ系の障害にお困りの方がいれば、ぜひ私たちにご相談ください。高度な設備と知見、そして何より“諦めない技術者の魂”で、大切なデータを取り戻します。