データ復旧事例

神戸市北区データ復旧事例！落下後、「カツンカツン」と異音がするポータブルHDDのデータ復旧に成功　(神戸市北区建設業)

投稿日：2024.03.04 更新日：2025.4.24

メーカー：Buffalo社製
型番：HD-PCFS1.0U3-BBA　容量:1TB
症状：HDDを認識できない
障害：重度物理障害
期間：4日

お客様より

複数の工事現場を施工管理している為、常に利用しているポータブルHDDです。作業の報告書を現場で入力している際に何かに引っかかて抜けて脱落してしまいました。慌てて拾い上げ、再度PCに繋いだのですが電源は入るものの、PCに全く認識されません。何度か抜き差ししましたが状況は変わりません。近くの修理業者に持ち込んだのですが、「異音がしていて重度障害だから対応できない」と言われました。複数の現場のデータが入っており出来る限り早急に復旧をお願いしたいです。

診断の結果

落とした後カツ－ンカツーンと音がするようになり開けなくなったバッファロー製のポータブルHDD HD-PCFS1.0U3-BBAをお持ち込み頂きました。早速ケースを分解し内蔵ハードディスクを取り出します。外装から取り外して目視で確認できるような障害はなかった為、データ復旧専用機器に内蔵ハードディスクをつないで無償診断を行います。専用機器を使ってアクセスをしてみると磁気ヘッドが損傷しており、正常に動作する事が出来ない時に発する異音を確認しました。すぐに電源を落とし、重度物理障害の処置を行う事で復旧できる可能性がある旨お伝えすると、出来有限り早く復旧して欲しいと強いご要望を頂きましたので特急プランをご案内しました。

復旧作業にチャレンジです

正式に復旧依頼を頂きましたので作業を行います。内蔵HDDはWESTERN DIGITAL社製の1TB。弊社のクリーンベンチでHDDを分解し磁気ヘッドの交換を行います。かなりシビアな作業になりますが丁寧に正確に作業していきます。

HDDは修理する事を前提に作られていない為、修理部品と言うものが存在しません。なので同時期に作られた同じメーカーの同じ型番の正常動作品から必要な部品の移殖を行います。非常に繊細な作業なのですがこれまでに5000台以上の移植作業を行ってきた技術者の手で無事移植作業が完了しました。

そして交換したHDDの通電チェックを行いますとカツーンカツーンの音もなくなりヘッドの換装完了です。その後専用機器を使って修復したHDDからのクローン作成を行います。初めに問題のないデータ領域をクローニングします。その後問題が発生している領域をクローニングします。出来るだけたくさんのデータを高い精度でクローニングするために専用機器でパラメータを調整しながら負荷をかけ磁気ヘッドの制御を行い取りこぼし無い様クローニングしていきます。最終的に99％以上のデータを取得することができました。

クローンディスクから保存データを別媒体に確保します。確保データからランダムに30ファイルほど開いた所、すべて開く事が出来ました。