データ復旧事例

データにアクセスができなくなったNAS(型番不明)からのデータ復旧(論理障害　愛媛県松山市　システム開発業)

投稿日：2023.09.07 更新日：2023.09.07

メーカー：東芝製、Seagate製
型番：DT01ACA100、ST1000DM003
症状：データアクセスができない
障害：論理障害
費用：99,800円 (税込109,780円)～
期間：5日程度

※オプション料金別

お客様より

事業を立ち上げた際にとりあえずサーバーをと思い、有り合わせのハードディスクとNASのケースを使用してサーバー化し、RAID5で使用していました。使用を開始してから何年かしてバックアップも行うようにしていました。一昨日の夜に突然データアクセスができないようになってしまい、なんとかデータを使用できないか再起動などを試し、バックアップデータの確認も行ってみましたが、ここ1年ほどのバックアップが正常に行えていませんでした。とりあえず新しいハードディスクを準備して既存のバックアップを復元した状態で業務は再開していますが、失った1年程度のデータの重要度が非常に高いので、データ復旧をお願いしたいです。

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診断の結果

使用されているハードディスク4台の初期診断をデータ復旧専用機器にて行ってみたところ、4台中1台から物理障害が見つかってきたため、物理障害での対応を行うことにしました。

復旧作業にチャレンジです

データ復旧専用機器を通して4台すべてのハードディスクのクローン作業を行いました。クローン作業の結果、物理障害と判断したハードディスク以外にも1台のハードディスクから不良セクタの発生を確認しました。物理障害と判断したハードディスク、クローン作業にて不良セクタが見つかったハードディスクともに、全体領域の99.9%程度の領域取得に成功しました。作成したクローンディスクを使用してRAIDデータ復旧専用機器にてRAID5の再構築を行ってみたのですが、いくつかのフォルダは表示されていたのですが、復旧対象となるデータの存在を確認できない状態であったため、解析作業を行うことにしました。解析作業の結果を確認してみたのですが、日付の新しいファイルに破損が多かったため、作成したクローンディスク1台ずつ解析作業を行ってファイルが持っている日付を確認してみると、1台のハードディスクから他の3台のハードディスクより3か月ほど古い日付のデータが最新の状態になっていました。このハードディスクを除外する形で、再度RAID5を構築させてみたところ、フォルダやファイルの存在を確認することができるようになりました。データの一時取得を行って、保存されているデータの確認を行ってみると、お客様からうかがっているデータの存在を確認することができました。一時取得できたデータからランダムに50ファイルピックアップしてオープン確認を行ってみましたが、選択したファイルすべて正常に開けることができたため、復旧作業成功と判断しました。

復旧作業の結果

取得できたデータのリストを作成し、作業完了の報告を行うとともにお送りしました。お客様からは、いくつかのファイルに対してオープン確認をいただいたため、対象ファイルのオープン確認を行ったところ、すべて正常に開けることができたため、復旧作業成功と判断させていただきました。取得できたデータ量が2TB以上あったため、少々時間をいただきましたが、納品用媒体へのデータ移行を行ってから、復旧データとしてお渡ししました。

担当技術者より

RAIDを使用されている機器は、使用されているディスクの状態によっては、いつの間にかRAIDの構成から外されていることもあります。定期的なログ確認を行っていただくことで、ディスク交換などの必要な措置を行うことが可能です。RAIDの構成によって、交換可能なハードディスクの台数は変わりますが、1回ないし2回の交換を行うと、障害発生時に大きなトラブルとなってしまう可能性があります。そのため、できれば毎日の定期バックアップを行って、大切なデータを失ったりされることがないようにしていただければと思います。