クイックマンからのお知らせ

緊急事態でも失敗しないデータ復旧依頼方法 『病院編』

2023.09.01

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当社ではデータ復旧業を始めて今年で8年目になりますが、

京阪神を中心に毎月数件の病院からデータ復旧のご相談を頂戴します。

累計では200件~300件程度になるかと思います。

国立病院機構 大阪医療センターのような公立の病院をはじめ、

大阪大学医学部付属病院のような大学付属の病院から私立の総合病院、

町の歯医者さんまで様々な病院からご依頼を頂戴してまいりました。

 

これまでの経験から病院がデータ復旧を検討する際に失敗しないための注意点をまとめます。

 

 

最速で作業が完了するのはどの方法?【出張?持ち込み?郵送?】

 

データ復旧会社のサイトを見ていると依頼方法は下記の3パターンに分かれます。

 

・郵送

媒体を郵送で送付し、メールや電話でやり取りをおこなう方法です。

ほぼすべての業者が対応していますが往復運送費の負担有無や梱包資材の準備などで違いがあります。

また、往復に最低2日を要しますので納期が他の方法に比べ長くなります。

 

・持ち込み

お近くに店舗がある場合、持ち込みでの依頼が可能です。(一部持ち込み不可の業者もあります。)

持ち込み店舗がある場合、その場ですぐに診断が可能な業者とそうでない業者がありますので、

事前にご確認をお勧めいたします。

 

・出張

診断機材一式を出張で持ち込み、その場で診断や復旧作業をおこなう方法です。

障害機器の持ち出しが難しい場合に適しています

ただ、現地作業ができない症状の場合や、機材の都合上、店舗での作業に比べ復旧時間が長くなる症状もあります。

そういった場合には診断までを現地でおこない、復旧作業は店舗へ持ち帰っておこなう場合もございます。

ですので、単純に復旧完了までのスピードであれば機材が揃っている店舗持ち込みでの復旧作業が速いケースもあります。

 

出張が一番速く復旧できると思われがちですが、

容量が大きく、障害が重くなればなるほど、

現地出張よりも店舗持ち込みのほうが速く復旧可能です。

そうなると、近くに店舗のある業者が望まれますが、

店舗の中には受付のみをおこない診断や復旧作業は別拠点へ転送してから作業というケースもあります。

また、その場で診断可能な店舗であっても、PC修理がメインの業者などでは、

データ復旧専用の機材や技術を持ち合わておらず、復旧技術に難ありのケースもあります。

業者へのご相談時にはその店舗でその場で診断できるかどうか?

症状が重い場合もその店舗で対応可能かどうか?

をご確認されると遠回りを防げると思います。

 

 

最低限いつまでにデータがないといけないか?【納期の確認】

 

データ復旧に要する時間は症状や容量などによって大きく差が出ます。

すべて当日中に納品が可能であればいいのですが、

例えば軽度の症状であったとしても10TBのデータを本日中にすべて納品するのはほとんど不可能です。

症状が重い場合も同じです。症状が重くても短納期で対応できるケースももちろんありますが、

データ記録面(プラッタ面)に傷がある場合などは極めて低速でしかデータを引き出せません。

そうなると場合によっては1か月以上の期間が必要なケースもあります。

このあたりはどんなに機材と技術があったとしても症状と容量に大きく影響を受けるため、

簡単に短縮できるものではありません。

復旧に成功したとしても、データが必要な納期に間に合わないのでは意味がありません。

必須の納期がある場合はそれを超えるような復旧手法は選択肢から省く必要があります。

その確認のため、最低限いつまでにデータが必要か?

例えば第一希望、第二希望といった形でも構いませんのでお伝えいただければ

よりご要望に近いご提案ができるかと思います。

 

 

どういったデータがどういった形で必要か?【必要な納品物の確認】

 

一般的にデータ復旧業者ではお預かりした障害機器から取り出せる限りのデータを取り出して納品いたしますが、

結果的には多数のデータが取得できたにもかかわらず、必要なデータは復元されなかったというケースもあります。

そういった事態を防ぐために、事前に必要なデータをお伺いし、

優先的に重要データの確認をおこないます。

また、INDEX情報が失われている場合などはファイル名やフォルダ構成が失われることがあります。

更には古いPCで起動するその環境とアプリケーションが重要で、

ファイルを取り出したとしても同じように動く環境を復旧できないと意味がないというケースもあります。

このあたりのゴール設定がデータ復旧会社と依頼者側とでずれていると、

必要なデータでないにもかかわらず、費用は請求された!というような事態に陥る可能性があります。

 

・重要フォルダ

・重要な種類(拡張子)

・重要な作成日

 

など、重要なデータはできる限りデータ復旧業者と共有することをお勧めいたします。

 

 

復旧データの確認方法にはどういった方法がある?【リスト、リモート、実データ、現地】

 

復旧データの納品前には必ず復旧データの確認があります。

復旧データの確認にはいくつかの方法があります。

 

・復旧リストで確認

復旧されたデータがリスト形式で一覧になっています。

実際に開いて確認できるわけではありませんので、

場合によっては破損ファイルが含まれる可能性もあります。

また、画像ファイルの場合、ファイル名では判別が難しいため、

サムネイルを作成する場合もあります。

重要データについては実際に開封確認をおこない成否を確認します。


・店舗で復旧されたデータを実際に確認

店舗に訪問し、実際に復旧に成功したデータをその場で開いて確認できます。

実物データを実際に開いて確認できるため、

結果が思っていたよりも悪いというようなケースを防ぐことができます。

また、確認後、その場で精算、納品とまとめておこなえるのも安心感があります。

ただ、専用ソフトで使用するファイルなどの場合は開封確認をおこなうことができませんので注意が必要です。


・リモートで復旧されたデータを実際に確認

遠隔リモートで実際のデータを開いてご確認いただくことができます。

こちらも実物データを実際に開いて確認できるため、

必要なデータの確認が容易です。

ただし、精算や納品は別途おこなう必要があります。

こちらも専用ソフトで使用するファイルなどは確認することができません。


・現地で既存のシステムにインポートして確認

データベースや専用ソフトのファイルが必要ファイルの場合、

その確認は現地、または依頼者側の環境でしかできないケースがあります。

データ復旧の納品物でデジタルデータであるため、一度納品をおこなうと容易にコピーが可能であることから、

『データのお渡し』=『検収』と規定している業者がほとんどで、

専用ソフトなどの復旧を依頼した場合、納品データが破損ファイルであるというリスクがあります。

これらのリスクを回避するためには、

現地納品や依頼者側環境へのインポートなど、先納品をおこなえる業者を選ぶ必要があります。

ただ、正直対応可能な業者は少ないです。

当社でもお客様の状況に応じてそういった対応をおこないますが、

必ずしも先納品ができるとはお約束できません。

 

大きく分けて上記4つのデータ確認方法がありますが、

すべての方法を選べるというわけでもありませんので、

ご依頼の際にはお客様の状況に応じて希望のデータ確認方法が可能かをご確認ください。

 

 

成功報酬の定義は?【不完全なデータでも費用が必要か?】

 

多くのデータ復旧業者では成功報酬制をとっています。(一部そうでない業者もあります。)

ただ、成功報酬の定義にはそれぞれの業者で様々な解釈がなされています。

 

・1ファイルでも復旧できれば復旧成功

ほんとうに1ファイルのみでも復旧成功という業者は少ないと思いますが、

2~3割のデータしか復旧できていなかったとしても復旧成功とするデータ復旧業者はあります。

 

・●●%以上といった復旧率を設定

理論上90%や80%以上が復旧できていれば復旧成功とする場合です。

実際に保存されていたデータの数量や容量はわかりませんので、

データ保存領域のセクタ数から復旧できた領域の割合で復旧率を計測します。


・データ確認の結果にOKを出した時

データ確認時に依頼者がOKと判断した場合に成功とみなす方法です。

依頼者にとってもっとも望ましい方法ですが、

なんらかの理由により復旧が不要となった場合にキャンセルが可能となるため、

キャンセルには一定の条件を付けるケースもあります。


・復旧率と依頼者確認の組み合わせ

データ確認で依頼者がOKを出した場合、または理論上90%以上など一定以上の復旧率の場合に

データ復旧成功とみなす方法です。

 

どのパターンであっても、どうしても必要なデータがある場合は、

そのデータが復旧できなかった場合の成否がどうなるかを事前に確認されるのがよいかと思います。

 

また、成功報酬におけるデータ復旧費用についてもいくつかのパターンがあります。

 

・費用全額を成功報酬とする場合

失敗の場合は費用ゼロ、成功の場合は費用満額というわかりやすい成功報酬です。

依頼者に有利な条件設定に見えますが、

失敗時のコストも最終的には成功時の費用に上乗せされるため、

見積金額自体が高額になりやすい傾向があります。


・1万円程度のパーツ代(作業費)を除き成功報酬とする場合

復旧作業に必要なパーツ代や最低限の作業費を成功報酬外として請求する方法です。

1万円前後であればパーツ代や作業費用として依頼者にも理解を得やすいと思います。

もっとも常識的な方法かと思います。


・一定割合を成功報酬とする場合(半分半分など)

例えば全費用の50%などを作業費用として、残り50%を成功報酬とするなど、

ある程度高割合の作業費用を徴収するパターンです。

割合にもよりますが業者側にかなり都合のいい手法です。

失敗時にクレームになっているケースも見受けられますのでこういった提案を受けた際は注意が必要です。

 

 

データがすべて暗号化された!?【ランサムウェアに感染】

 

報道でランサムウェアに感染した病院のニュースを見ることも増えました。

感染後、復旧までに1~2週間は当たり前、場合によっては数か月を要するケースも出ています。

復旧できればまだいいのですが、最悪のケースでは復旧できない場合もあります。

病院のランサムウェア対策については、徳島の半田病院の被害以降、

かなり進んできた印象を受けますが、

それでも被害が絶えません。

電子カルテやレセプトなど病院の業務に必須のシステムが暗号化された場合、

患者の個人情報の漏洩、手術情報不明などは病院にとって致命的です。

こういった場合にどういった手立てがあるのかを伝えてくれるベンダーは少なく、

対応に苦慮するケースがほとんどです。

当社にご相談いただく際には既に初期状態が保全されておらず、

手立てを失っているケースもあります。

ランサムウェアに感染したサーバーなどからのデータ復旧については、

できるかぎり初期にご相談いただくのが解決の近道になります。

また、ランサムウェアのデータ復旧が可能との詐欺も増えております。

業者への依頼をされる際は、重々ご注意ください。

 

病院からのデータ復旧のご依頼はその重要度、緊急度から当社でも

最重要案件として対応いたしております。

当社では復旧成功率や復旧までのスピードのみにとどまらず、

様々なお客様のご要望に応じた対応をおこなっております。

 

重要データの復旧をご希望の場合は、是非とも当社へご相談ください。

下記にはこれまでご相談いただいたことのある各種システムの一覧を記載いたします。

 

クイックマン(S&Eシステムズ株式会社) フリーダイヤル:0120-775-200

 

 

病院からご相談の多い機種やシステム

 

ご相談実績《電子カルテ・レセプト》

 

・エムスリーソリューションズ TESMEC Aventy

・EMシステムズ MRN

・ラボテック SUPER CLINIC

・富士フィルム Hi-SPEED W3 EX

・富士通 HOPE LifeMark-SX

・ダイナミクス Dynamics

・ユヤマ BrainBox

・ウィーメックス Medicom-HRf

・BML Qualis Medical Station Clinic

・キャノンメディカルシステムズ TOSMEC Avent

 

ご相談実績《サーバー》

 

・富士通 PRIMERGY

・NEC Express

・DELL PowerEdge

・hp ProLiant

・Lenovo ThinkSystem

 

ご相談実績《NAS》

 

・BUFFALO TeraStation

・IO DATA LANDISK

・QNAP TSシリーズ

・エレコム TSシリーズ

・Synology DSシリーズ

・ASUSTOR ASシリーズ

・ロジテック LSVシリーズ

・NETGEAR ReadyNAS

・アレクソン DrivenShlter

 

その他ラックサーバーなど様々なご相談を頂戴しております。

 

データ復旧 クイックマンへのお問い合わせはフリーダイヤル 0120-775-200まで。

 

出張データ復旧

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