データ復旧事例

設定変更中に全データが消失してしまったQNAP製NAS(TS-231K)からのデータ復旧(論理障害　徳島県徳島市　OA機器販売業)

投稿日：2023.07.06 更新日：2025.12.10

メーカー：QNAP製(内蔵：WesternDigital製)
型番：TS-231K(内蔵：WD20EFZX)
症状：管理画面から設定変更中に全データが消失した
障害：論理障害
費用：149,800円 (税込164,780円)～
期間：3日程度

※オプション料金別

お客様より

お客様から昨日の夕方ごろデータが消えたとの連絡をいただきました。数年前に弊社にて導入したQNAP製NASの設定変更を管理画面からを行っていた際に、原因はわからないのですが保存されていたすべてのデータが消失していました。業務が完全に止まってしまっているので、できる限り急ぎで何とかデータを取り出してほしいという要望があり、ご相談することにしました。

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診断の結果

念のためにお持ち込みいただいた機器の初期診断を行ったところ、ハードディスクからは特に物理的な障害は見つからなかったため、緊急対応での論理障害対応を行うことにしました。

復旧作業にチャレンジです

お預かりした機器のハードディスク2台に対して、それぞれ専用機器にてクローン作業を行ってみたのですが、2台とも不良セクタなどの物理障害の発生要因となるものはなく、全領域取得することに成功しました。作成した2台のクローンディスクのデータ領域内へアクセスを行ってみたのですが、2台ともフォルダやファイルの存在を確認することはできませんでした。念のために、2台のクローンディスクのデータ保存領域内にある、同一セクタ情報をランダムにピックアップして確認してみましたが、セクタ内情報は全く同じ情報が書き込まれていてある程度の領域にデータが書き込まれていることが確認できたため、解析作業を行ってどれだけのデータを取得できるかを確認することにしました。解析作業によって取得できたデータは、一部のフォルダの名称が破損していたりしていましたが、ファイル名の破損はなかったため、データリストを作成し、お客様へ確認を行っていただくことにしました。

復旧作業の結果

データリストをお送りし、お客様よりエンドユーザー様へ確認を行っていただくよう依頼しました。お客様からは復旧データをエンドユーザー様と電話で話しながら確認をしたいという要望をいただいたため、お客様にはご来店いただきリスト情報を基に取得できたデータの確認を行っていただくことにしました。取得データに対するフォローをこちらで行いながら、お客様とエンドユーザー様でデータの確認を行っていただいた結果、復旧成功と判断いただくことができたため、データのお渡しを行いました。

担当技術者より

NASやサーバーのトラブルでは、今回のように管理画面で操作をしていたら急にすべてのデータが消失するケースがあります。特に、複数台のHDDが搭載されていてRAIDを構成しているNASや、仮想化されているサーバーではバックアップ体制が無いまま安易に設定変更を行うとこのような業務停止につながるトラブルにあうリスクがあります。今一度バックアップをとっているか、きちんととれているかを確認し、万が一の場合にはクイックマンまでご相談ください。