データ復旧事例

【神戸市兵庫区データ復旧持込事例】LANDISKがネットワークから消えた！半年前からバックアップ停止していた製造業様のNASを特急対応で復旧成功

投稿日：2025.12.22 更新日：2025.12.22

ご依頼地域：神戸市兵庫区（和田岬エリア・持込）
機器種別：LANDISK（NAS）
型番：IO DATA HDL-XR4.0
構成：1TB × 4台（RAID 5構成）
症状：ネットワーク上で認識されない、アクセス不可
障害の状態：HDD2台の物理障害およびRAID崩壊
復旧期間：約1.5日（特急対応）

お問合せ内容：「今朝からフォルダが開かない」バックアップ未取得で生産ライン停止の危機

神戸市兵庫区、ものづくりの街・和田岬にある製造業のお客様から、大至急のご相談をいただきました。社内で長年使っていたIO DATA製のLANDISKが、今朝になって急にネットワーク上に表示されなくなり、どのパソコンからもアクセスできなくなってしまったそうです。中には現在進行中の図面データや部品の在庫管理表が入っており、これが見られないと工場の生産ラインが止まってしまうという緊急事態でした。さらに悪いことに、バックアップ用のHDDを確認したところ、なんと半年前にエラーで止まっていたことが発覚。この半年のデータが消えたら会社が傾く、と顔面蒼白で機器を抱えて弊社まで駆け込んでこられました。

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診断結果：バックアップ失敗の原因は「半年前からの1台目の故障」だった

お持ち込みいただいたLANDISKをすぐに検査室へ運び、内蔵されている4台のハードディスクを一本ずつ調べてみました。今回のLANDISKは「RAID 5」という設定でしたが、診断の結果、2番と4番の計2台に物理的な故障が見つかりました。

メンテナンスや保守の対応などされていなかったことから1台は今回のケースが起きる以前から故障していて動作していなかった可能性があります。RAID 5は1台壊れても「デグレードモード」という応急運転状態で動き続けますが、その時点でシステムが不安定になり、バックアップも失敗していたようです。そして今朝、ついに4番のディスクも寿命を迎えてダウンしたため、「2台故障＝RAID 5の限界突破」となり、全てのデータが見えなくなってしまったのです。

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復旧作業実施：2台の故障ディスクのうち「直近で壊れた方」を蘇らせる

RAID 5を復旧させるためには、壊れた2台のうち、少なくとも1台を復活させて「3台稼働（残り1台欠損）」の状態まで戻す必要があります。私たちは、データ復旧専用機器を使用し、故障した2台のHDDのデータ領域にアクセスする事に成功。タイムスタンプを確認し、すでに半年前に壊れていた2番ディスク（データが古い）ではなく、今回壊れたばかりの4番ディスク（データが最新）にターゲットを絞りました。専用機器を使ってディスクの回転を細かく制御し、傷ついた読み取りヘッドを丁寧にコントロールしながら、慎重にディスクの複製（クローン）を作成する作業を進めました。

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復旧作業の結果：臨時システムへのデータ移行と情シス担当者様による動作検証

徹夜に近い作業の結果、なんとか4番ディスクのクローン作成に成功しました。これと無事だった1番・3番のディスクを組み合わせて仮想的なRAID環境を再構築したところ、お客様が心配されていた「ここ半年のフォルダ」もしっかりと見える状態で復元できました。すぐに和田岬のお客様へご連絡し、復旧リストを確認していただいたところ、必要な図面データが全て揃っているとのことで、電話越しに安堵のため息が聞こえてきました。その後、新しい外付けHDDにデータを移し、お預かりから翌日の昼過ぎにはお渡しすることができました。

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技術者よりアドバイス：「赤ランプ」や「警告音」を放置していませんか？

RAID 5のNASは「1台壊れても使える」のがメリットですが、それはあくまで「交換するまでの猶予期間」に過ぎません。今回のように、1台壊れた状態で使い続けると、残りのHDDに負荷が集中し、連鎖的に2台目が壊れてしまいます。特に工場やサーバー室など、騒音が大きい場所や普段目につかない場所に置いていると、警告ブザーや赤ランプ点灯に気づくのが遅れがちです。「バックアップが失敗している」という通知は、NASからの最後のSOSかもしれません。少しでも異変を感じたら、無理に動かさず専門家にご相談ください。

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まとめ：地の利を活かした持込対応で、ダウンタイムを最小限に

今回は神戸市兵庫区という弊社の神戸拠点から非常に近いエリアのお客様だったため、郵送ではなく直接お持ち込みいただけたことがスピード解決の決め手となりました。配送の往復時間をカットできた分、診断と処置に時間を割くことができ、結果として1.5日という短期間で業務にお戻しすることができました。製造業の皆様にとって、データの停止はそのまま利益の損失に直結します。「おかしいな」と思ったら、あれこれ触る前にまずはそのままの状態でお持ち込みください。