データ復旧事例
神戸市兵庫区データ復旧事例|TeraStation TS5400DN1604のデグレード放置からRAID崩壊に進行し、業務停止したNASの復旧に成功
メーカー:Buffalo(バッファロー)製
型番:TeraStation TS5400DN1604 容量:4TB×4
症状:認識しない
障害:複合障害
期間:4日
お問合せ内容:朝から共有フォルダが開けず、業務が完全に止まってしまった
神戸市兵庫区の物流企業様より「共有フォルダが突然開けなくなった」と緊急のお問い合わせをいただきました。機種は Buffalo TeraStation TS5400DN1604(4TB×4/RAID5)。倉庫管理データや出荷伝票、請求書データなど業務上欠かせないファイルが保存されていました。
ヒアリングによると、数日前から“ディスク異常(I12:RAIDデグレード)”の通知がNAS本体に表示されていたものの、通常どおり使用できていたため稼働を継続されていたとのことです。ところが当日の朝、突然共有フォルダが開けなくなり、本体には E13(RAIDアレイ破損) の表示。業務が完全に停止したため、すぐに神戸三宮ラボへ出張診断をご依頼いただきました。
診断結果:1台がデグレード状態のまま使用され、別の1台にも障害が発生しRAID崩壊
現地にてNASを停止し、4台のHDDをデータ復旧専用機器に接続して個別診断を行いました。その結果、2台のHDDに不良セクタが発生している状態であることが確認できました。
この段階では、どちらが先に障害を起こしたのか、あるいは同時期に悪化したのかは診断のみでは判断できません。ただ、RAID5では2台に障害が発生すると構成が維持できなくなるため、アクセス不能になっていた状況と整合する結果でした。
HDDはすべて4TBであり、現地でのクローン作業が不可能なため、4台すべてを神戸三宮ラボへ持ち帰り、復旧作業を進める流れとなりました。
復旧作業実施:直近まで動作していた3台で仮想RAIDを再構築
神戸三宮ラボにて復旧を進めるにあたり、不良セクタが確認された2台については どちらが最新データを保持しているかを判断するために、両方のクローンディスク作成を実施 しました。復旧工程の途中でタイムスタンプの分析を行い、直近まで稼働していたHDDが特定できた後、そのHDDの構成で仮想RAIDを再構築しました。
クローン作成に時間がかかるため先行納品の準備ができたのはお預かりから2日後、全データの抽出完了は4日後となり、外付けHDDでの納品を行いました。
復旧作業の結果:約92%のデータを復旧し、お預かりから9日後に納品
お急ぎ案件でしたので、復旧作業を夜間も継続し、お預かりから約2日後に最重要データ(約30GB)を先行納品することができました。
その後、残りのデータ(総容量約6TB)の抽出を進め、お預かりから4日後に全データを外付けHDDに確保して納品いたしました。
お客様からは「業務に必要なデータを早期に渡してもらえたことで助かった」と安堵のお言葉をいただきました。
技術者より:
I12(RAIDデグレード)は、NASが“まだ動く”ためそのまま使われがちですが、実際には非常に危険な状態です。冗長性が失われ、残るHDDに強い負荷がかかり、今回のように短期間で次のHDDに不良セクタが発生してRAID崩壊につながります。
特に4TB以上の大容量HDDでは、クローン作成に丸1日以上かかるケースが多く、即時復旧が難しいため、エラー表示を確認した時点で稼働を止め、早めに診断をご依頼いただくことが最も安全です。
まとめ:
本事例では、神戸市兵庫区の物流企業様の TeraStation TS5400DN1604 が、I12(デグレード)状態で使用を続けたことにより、2台目にも障害が発生してRAID崩壊に至ったケースでした。
HDD容量が4TBである点も踏まえ、現地での復旧ではなくラボ持ち帰りで安全に作業を実施し、最重要データは2日後、全データは4日後に納品することができました。
FAQ
Q1. NASのエラー表示(I12など)が数日出たままでも使い続けて大丈夫ですか?
A. 使用できることはありますが、安全とは言えません。冗長性が失われているため、残りのHDDに負荷が集中し、今回のように短期間で別のHDDにも障害が発生し、RAIDが崩壊する場合があります。
Q2. 不良セクタがあるHDDは必ずクローン作成が必要ですか?
A. はい。特に今回のように複数台に障害がある場合、どのHDDが最新データを保持しているか判断するためにも、複数台のクローン作成が必要になります。
Q3. 4台中2台に障害がある場合でも復旧できる可能性はありますか?
A. 状況によりますが、今回のように複数台のクローン作成が可能で、かつ直近まで動作していたHDDの構成が特定できれば、復旧できるケースがあります。
Q4. RAIDが崩壊していても、データが残っている可能性はありますか?
A. はい。正常に稼働していたHDDの内容やクローンディスクを組み合わせて仮想RAIDを再構築できれば、今回のようにデータが取り戻せる場合があります。
Q5. 先行納品はどのようなケースで可能ですか?
A. 最重要データが抽出できる状態まで復旧工程が進んでおり、かつデータ量が比較的少ない場合には、今回のように先行納品が可能になることがあります。
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