データ復旧事例

データへのアクセスができなくなったランディスク(HDL-XR2.0)からのデータ復旧(物理障害　徳島県徳島市　卸売業)

投稿日：2024.01.05 更新日：2024.01.05

メーカー：アイ・オー・データ製(内蔵：Seagate製)
型番：HDL-XR2.0(内蔵：ST3500418AS)
症状：データへのアクセスができない
障害：物理障害
費用：99,800円 (税込109,780円)～
期間：4日程度

※オプション料金別

お客様より

ディスク交換を行って10年以上使用してきたのですが、容量的にデータの保存に限界が出てきたため、機器入れ替えをすることになり、新しい機器へのデータ移行を行おうとしていました。週末に電気設備の点検のための計画停電があったため、一度電源を落として週明けに電源を入れてみたのですが、正常に起動してくれません。バックアップも行っていたので、新しい機器からバックアップの復元を試したのですが、最新データが1年ほど前の日付で最近までの1年分のデータが必要です。エクセル、ワード、PDFのデータがほどんどだったと思います。

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診断の結果

データ復旧専用機器にて初期診断を行いました。使用されている4台のハードディスクの内の2台から不良セクタの発生を確認したため、専用機器を使用してのクローン作業が必須であると判断し、物理障害での対応を行うことにしました。

復旧作業にチャレンジです

お預かりしたハード4台すべてをデータ復旧専用機器にてクローン作業を行いました。物理障害を発生させているハードディスクについては負荷調整を行ってできる限り不良セクタの解消を行ったところ、全領域の情報取得に成功しました。作成した4台のクローンディスクにてRAID5の再構築を行ってみたのですが、一部のファイルで破損などがあったため、取り急ぎファイルの一時確保を行ってデータリストを作成し、現状をお伝えしたうえでリスト確認を行っていただいたところ、一部のファイルやフォルダの存在がないことや最新データの日付が古くなっているというご指摘をいただいたため、RAIDの構成から改めて調査を行ったところ、物理障害を起こしていたハードディスクの1台が最新日付の情報を持っていないことが確認できたため、お客様から伺っている最新日付の情報をもつハードディスクのみでRAID5の再構築を行ってみたところ、リスト確認時にお客様から伺っているデータが見つかりました。データの一時確保を行って、エクセルファイルを30ファイルピックアップしてファイルのオープン確認を行ったところ、選択したファイルすべて正常に開けることが確認できました。

復旧作業の結果

改めて取得できたデータのリストを作成し、お客様に確認をお願いしたところ、必要なデータが復旧できているとの回答をいただくことが出来ました。復旧作業成功とさせていただき、納品用媒体へのデータ移行を行って復旧データとしてお渡ししました。

担当技術者より

データ復旧作業についてですが、パッとサッとデータが出てくるというイメージを持たれている方が多いです。しかしながら、安全にデータを復旧させるためには、いくつかの段階を踏んで事故などが発生しないよう、慎重に対応を進めているのが実情です。場合によっては、作業の進捗報告を兼ねて、今回のようにお客様の大切なデータを復旧し損ねないように、データの確認のご協力をいただく場合もあります。特にRAIDを使用されている機器からのデータ復旧では、媒体の情報に不整合が発生すると、お客様の想定外のデータが出てくる場合が多いです。確実にお客様のデータを復旧させるためにご協力をお願いする場合もございますので、よろしくお願いいたします。