データ復旧事例

神戸市西区データ復旧事例｜突然「フォーマット要求」表示でアクセス出来なくなった業務使用の外付けHDD（HD-LC4.0U3）からデータ復旧に成功

投稿日：2025.11.13 更新日：2025.11.13

メーカー：Buffalo（バッファロー）製
型番：DriveStation HD-LC4.0U3-BK　容量：4TB
症状：アクセスできない
障害：複合障害
期間：1週間

お問合せ内容：フォーマット要求が出て経理データにアクセスできない

神戸市西区の不動産会社様より、「外付けHDDを接続すると“フォーマットする必要があります”と表示され、経理データにアクセスできない」とのお問い合わせをいただきました。機種は BUFFALO製 HD-LC4.0U3（4TB）。このHDDには、会計ソフトのバックアップや物件の契約書・写真データ・顧客情報など、業務に欠かせないファイルが保存されていました。月末処理を目前に控えており、バックアップは1か月前のものしか存在しないとのこと。業務への影響が大きいため、当日中に神戸三宮ラボへ直接お持ち込みいただき、即日診断を行いました。

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診断結果：ファイルシステム破損と一部セクタ不良を確認

データ復旧専用機器に接続し診断を実施したところ、HDDは正常にスピンアップし異音もなく、物理的な損傷は認められませんでした。ただし、パーティションテーブルおよびNTFSのファイルシステム領域に破損が見られ、Windowsからは未フォーマットドライブとして認識されている状態でした。内部の一部セクタに軽度な読み取り不良も確認されたため、復号障害と診断しました。現時点で上書き操作やフォーマットは行われておらず、クローン作成後の解析で高い確率での復旧が見込まれました。

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復旧作業実施：クローン作成後にファイルシステムを解析し構造を修復

復旧作業では、まずHDDをデータ復旧専用機器に接続し、セクタ単位で読み取りを制御しながら精密なクローンディスクを作成しました。読み取り困難な領域は負荷を抑えてリトライ制御を行い、損傷箇所を安全に回避。取得したクローンディスク上でNTFSファイルシステムを解析し、破損したMFT（ファイル管理情報）を修復しました。解析後はフォルダ構成やファイル名・更新日時も元通り確認でき、業務用データが多数残存していることを確認。整合性検証後、経理フォルダと物件関連フォルダを優先的に抽出しました。

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復旧作業の結果：経理データ・物件資料を完全復旧し1週間以内に納品

抽出データの検証を行った結果、破損ファイルや欠落は確認されず、全体の復旧率はほぼ100％でした。特に重要とされていた会計データや契約関係書類、物件写真などもすべて正常に開ける状態で復旧に成功。データ総量は約2.5TBに達し、お預かりから6日後に外付けHDDにデータを確保し納品いたしました。お客様からは「業務に支障が出ずに済んだ」「一部でも失われていたら請求書の再発行が大変だった」と感謝の声をいただきました。

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技術者より：フォーマット要求時は絶対に上書き操作をしない

「フォーマットしますか？」という表示が出た際に、誤って実行するとファイルシステム情報が上書きされ、復旧難易度が大幅に上がります。特に経理データや業務書類はフォルダ構成の損傷が致命的になるため、表示が出た時点で電源を切り、専門業者に相談することが最善です。また、長期間使用しているHDDでは、経年劣化によるセクタ不良が原因でファイルシステム破損が起こることも多く、定期的なバックアップが重要です。

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まとめ：業務データを守る迅速な対応が鍵

本事例は、神戸市西区の不動産業様が使用していた BUFFALO HD-LC4.0U3（4TB） で、突然のフォーマット要求によりアクセス不能となったケースです。診断では軽度のセクタ不良とファイルシステム破損が確認され、クローン作成後にファイル構造を修復。最重要データである経理フォルダと物件情報を完全復旧し、1週間以内に納品。ファイル管理情報の破損によって業務停止が起こることを示す典型的な事例です。