データ復旧事例

神戸市兵庫区データ復旧事例｜Synology DS920+（4TB×4）RAID崩壊から図面データを特急復旧

投稿日：2025.11.12 更新日：2025.11.12

メーカー：Synology（シノロジー）製
型番：DiskStation DS920+　容量：4TB×4
症状：アクセスできない
障害：RAID崩壊
期間：3日

お問合せ内容：電源復旧後にNASが認識されず業務停止に

神戸市兵庫区の設計事務所様より、「NASが認識されず共有フォルダにアクセスできない」とのお問い合わせをいただきました。使用機種は Synology DiskStation DS920+（4TB×4／RAID5構成）。設計図面や見積・発注関連データなど、日常業務の基盤となるデータを保存しておられました。前日に事務所で停電が発生し、電源が復旧後もNASが起動せず、Synology Assistant上でも認識できない状態。緊急対応が必要とのことで、同日午後に神戸三宮ラボへ直接お持ち込みいただきました。

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診断結果：RAID構成情報の破損による論理的なRAID崩壊と判明

神戸三宮ラボにてNASから4台のHDDを取り出し、データ復旧専用機器に接続して個別診断を行いました。結果、すべてのHDDは通電・認識ともに安定しており、物理的な損傷は確認されませんでした。ただし、RAID構成情報の一部が損傷しており、システムがRAID5を正しく認識できない状態になっていました。このことから、停電時の書き込みエラーによりRAID情報が破損し、RAIDが崩壊したと判断しました。特急プランでのご注文を頂き早速作業を進めていきました。

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復旧作業実施：仮想RAID再構築とファイル整合性の確認

復旧作業では、4台のHDDをデータ復旧専用機器に接続し、RAID解析を実施しました。
その後、RAID5の構成情報を特定し仮想的に再構築を行いました。解析後に展開されたファイルシステム（ext4）を確認し、フォルダ構成・ファイル名・日付情報も保持されていました。全体データ容量は約6.5TBに達しており、依頼者様が希望された最重要フォルダ（進行中案件の図面および見積書データ）を確保し、業務で即必要なデータの先行納品準備を進めました。

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復旧作業の結果：即日で先行納品を実施、3日後に全データ復旧完了

お客様のご要望に沿い、最重要データを受付当日の夜に外付けHDDで先行納品いたしました。その後、残データの確保を実施。破損ファイルは一切なく全データの復旧に成功。お預かりから3日後に全データを外付けHDDで納品いたしました。お客様からは「業務再開に間に合って助かった」「バックアップの重要性を改めて実感した」とのお声をいただきました。

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技術者より：停電復旧後のRAIDは即時診断を

RAID構成を組んでいるNASでは、停電や電源断によってメタ情報が破損し、RAID構成が崩れることがあります。物理障害がなくても、不正な再起動やリビルド実行によってデータ構造を上書きしてしまうケースが多く、復旧難易度が一気に上がります。停電後にNASが認識されない、ランプが赤点灯しているといった状況では、再起動を繰り返さず、早期に専門診断を受けることが安全です。

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まとめ：短期間復旧を実現

本事例は、神戸市兵庫区の設計事務所様が使用していた Synology DS920+（4TB×4／RAID5構成） が、停電後にRAID構成情報の破損で認識不能となったケースです。物理障害はなく、論理的なRAID崩壊によるアクセス不可状態でしたが、4台のHDDから構成情報を特定し仮想RAIDを再構築。受付当日に最重要フォルダを先行納品、3日後には全データを復旧。限られた時間の中で業務継続を支援した実務的な復旧事例です。